アメリカのニュースサイトEntrepreneur2月の記事になるのでコロナ禍以前になりますが、かなり興味深い内容なのでシェアします。寄稿者は米国オーガニック成長企業NDXBLの創設者スコット・マクガバン氏。
https://twitter.com/scottpmcgovern?s=20
現在は復調というより一定のコロナバブル化して落ち着きを取り戻しつつある仮想通貨市場を酷評しつつも可能性の兆しを呈しているとても興味深い内容でした。暗号通貨にある現在の価値そのものには懸念点を抱きつつも、起業家や投資家は一定の期待をしてはいます。それらが以下の9つの要因に合点が行きます。
- 仮想通貨市場でお金は稼げない
- SEC規制が機能しない
- 短期投資と見なされている
- 市場操作の蔓延
- 司法省がテザーを調査
- リスク分散の不可
- 流動性の欠如
- セキュリティの懸念
- ハードフォークの不安定さ
1.仮想通貨市場でお金は稼げない
詐欺的なICOが蔓延していて以前のように歓喜で買われるようなこともなくなり、長期的なマイニングに投資しして電気代金に見合う価値を見出せなくなり手を引いてしまうケースがあります。
それらを拭えない現状では弱気の一因となりえます。
たしかにICOで儲かったという人とマイニングで毎月安定収入得てますっていう人に未だあったことがありません。
2.SEC規制が機能しない
SECつまり証券取引委員会は不正や問題が起こればますます厳しい規制をしてきますが、イタチごっこ感は否めません。
3.短期投資と見なされている
暗号通貨への機関投資は増加傾向にありますがミレニアル世代が中心となって迅速なリターンを求めているのが現状です。資産家の退職金プランに暗号通貨は未だ含まれてはいないのです。
4.市場操作の蔓延
Pump(パンプ)とDump(ダンプ)、Pump&Dumpとは??〜仮想通貨用語〜
暗号通貨の価値をあたかもあるかのように煽り他人より多くホールドし価値がたかまったところで排出する造語。
暗号通貨は定義上は分散型であり、銀行や政府が中央集権型と対比されますが、暗号通貨が分散型であるがゆえにそれぞれの所有者がそれぞれの価値を決めることが可能になるのです。
一つの小さな取引所に集中してたくさんの暗号通貨を購入すれば市場全体の価格上昇を引き起こすのです。
5.司法省がテザーを調査
USドルを基軸としている安定的なステーブルコインのテザーは暗号通貨取引所Bitfinexが発行している。ビットコインの価格が低下するたびに、様々な取引所でテザーが購入されていることにDOJ(米国司法省)が調査をしています。
テザーが実際にステーブルコインであるという確証がなくては市場の安定はあり得ません。
6.リスク分散の不可
『アルトコインがあるじゃないか』
という声は、半分正解で、半分は不正解です。
暗号通貨の時価総額の50%以上はビットコインだけなのです。
つまり、ビットコインの価格に引きずられ他のアルトコインが変動する傾向にあるのでリスク分散ができていません。
今のままでは市場操作とボラティリティに耐え得るほどのリスク分散は暗号通貨同士ではできていないのです。
7.流動性の欠如
暗号資産の技術と期待は日進月歩です。しかし、それらに応えられるほどの機能が現状の取引所に備わっていません。流動性が増加すれば価格は安定し、安価な取引が実現することで、多くの投資家からの信頼も得られるのです。
8.セキュリティの懸念
暗号市場の代表的な詐欺といえばハッキング、出口詐欺、ポンジスキームですが、一部ではICOという言葉も詐欺と同義語であるという声もあります。
なぜ、銀行ではなく暗号市場の取引所でこれらの詐欺が行われているのか?
それは、セキュリティが不十分な取引所が狙われている可能性があるからです。
しかし、それらをクリアすることで将来の投資家を増やすきっかけになるはずです。
9.ハードフォークの不安定さ
開発段階でのアップデートによるハードフォークはしばしば起こります。
ハードフォークが行われる前には資金が2倍になることを期待し価格が急騰しますが分かれたコイン同士が価格競争をはじめ、市場全体の不確実性を引き起こしてしまうと推測されるのです。
まとめ
懸念点ばかり多くありますが、暗号通貨が持ち得る本来の問題点は投資の側面からすれば最大の利点へと変わります。懸念点が多くあるからこそ取引所の平準化、セキュリティと流動性の確保、法定通貨とアルトコインの安定的な交換システムの構築が期待されています。弱気の相場でもまた回復のジェットコースターを繰り返すのが一種の魅力材料ともいえるのではないでしょうか。
~噂で勝って真実で得る~
よたさくでした。